2019年7月9日(火)にホテルメトロポリタン長野にて「信州まるごと健康チャレンジ2019」のキックオフ学習会を開催しました。 第1部では、東京大学高齢社会総合研究機構の神谷哲朗特任研究員を講師にお招きし、「人生100歳時代到来!人生二幕目が面白い、地域ぐるみでフレイル予防」と題してお話いただきました。
講師:神谷 哲朗 氏
(東京大学高齢社会総合研究機構 特任研究員)
会場となった大ホールを埋め尽くしたたくさんの皆さんは、演題にある「人生100歳時代」という言葉をどう受け止めたでしょうか。
「高齢化社会」という言葉でひとくくりにされてしまう私たちの社会とその未来を、講師の神谷先生は「フレイル予防」という視点で解き明かしていきました。
フレイルとは「虚弱」を表す「Frailty」からきた単語で、に提唱され日本で使われるようになりました。この言葉には、虚弱化をネガティブに捉えるのではなく、正しく認識して社会全体で対処していこうという思いが込められているのだといいます。
買い物に行けなくなる、バスに乗れなくなるといったような状況が長く続く老いの長期化「後期高齢者の高齢化」が進行しています。先生は様々なデータを示しながら、する「人生100歳時代」を説明されました。
こういった背景を考えると、最も大切なことはフレイル対策です。「人がフレイルになるともフレイルになっていく」と警笛を鳴らす神谷先生は、フレイルへの対処のポイントは地域ぐるみだといいます。
一人でできないことは二人で、あるいは地域で対応していく社会とはどのようなものでしょうか。地域が一丸となって取り組むことで介護認定率が半分に柏市の実例などを示しながら、「やればできる」というのが神谷先生の考えです。
当事者が、または地域を構成する住民が、それぞれ何に気を付けどう行動すればいいのか。一つ一つ実例やデータを示されながらのお話は、この日の参加者全ての皆さんにとって、明日からの実生活に直接かかわる参考になったに違いありません。
「助け合って生き、そを作りたい」という先生の願いを、そのまま私たちの願いにしていきたいと思います。